ものづくりと日常と

2012-4-27

昨年から、いくつかの講演やら本、メーリングリスト、インターネットや新聞で情報を漁るのが日課となっています。
情報を得るときは、取捨選択、自分なりに判断することも心掛けていますが、
気分が沈んで思考が鈍り、忘れたくなってしまうこともしばしば。
いつも頭で考えているばかりでなく行動が伴わなければ意味がないなぁ・・・と思っている次第です。
 
自分たちの「ものづくりをする」という現実に擦り合わせにくい情報に戸惑うことも多く、
はたして自分たちはこれまでのように、ものを作り続ける毎日で良いのか、
この冬は悩み続けていました。

そしてその葛藤は現在進行形で、日常に寄り添うものを作る、
と言いつつ、実はそれ自体が本来のあるべき姿や営みから解離していないかと心配になり、
今までの生き方すらも疑問に思いながら、
自分たちの日常と仕事、それを見つめ直す作業をしています。
大阪にいる間は、そういった頭に湧いてくる疑問を棚上げし、ただ時間とお金に追われていたように思います。
 
 
ホームページについても、文章や写真など、少しずつ見直して、

誇張しているところはないか、
気取っていないか、
偏りはないか、
内容が整理され、正しく書かれているか、

ひとつひとつ考えながら、正直に、丁寧に。
かなり自己満足な作業でもあります。

今は続ける意味があるとまだ思いたいのかもしれませんが、
大きく舵を切る必要があるかないかは、
自分からであれ、環境からであれ、いずれ現実が教えてくれると思っています。

自分たちは、今は「ものを作ること」でしか、生活の糧を得られる手段がありません。
どんな形ででも社会的に存在意義のあるものづくりをしていきたい。
それは、ヌイトメルを始める前から感じていたことで、この仕事を続ける原動力となっています。

いずれ作るものが何に変わるかわかりませんが、これからもただ作っていきます。

そして、同時に正しい消費、自分に正直な行動を積み重ねた、よりシンプルな日常を目指したいと思います。
 
 
お読みいただきありがとうございます。
おこがましくもなぜこんなことを書くのかというと、
理想と現実の違いや、自分に対する色々な悩み、後ろ向きに考えがちで
すぐ諦めてしまう心との葛藤がありながらも、
前を向いて生きていたいという思いがあり、
ものづくりを通して、ほんの少しですが、正しく有意義なお金の循環の一助となりたいと考えているからです。
生産者として、何を考えているかをお伝えしていくことは、意義のあることだと思っています。
ものづくりを巡りあれこれ考えるうち、消費者としてもなおさらそうありたいと考えるようにもなり、自分のこれまでの消費のありかたも見直しています。

消費を膨張させながら発展した経済、経済成長ありきの生活、
それを見直すとは具体的にどう行動すれば良いのか、
自分の行動で何かが変わるほど、世の中は簡単ではないですが、
ひとつひとつ考えながらやっていきます。

「正しく」という言葉は価値観や立場の違いで意味合いが変わるものですので、難しいですが・・・
ただ、少しずつでも、明るい未来を切り開くことができたら、という希望を持って。

(・・・なんだか大げさですみません・・・)

 ↓ 我が家のガレージに住みついているニホントカゲ、日光浴中。

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