カーフで小物を作る
2012-3-9
アイテムが鞄に偏っているので、ずっと、小物を作りたかったのです。
でも小物って、実はすごくハードル高くて。
何でかというと、すでに気に入ったもの持っている人、多いでしょう。
長財布と3つ折り財布は去年の夏に企画して、長財布のほうはボチボチ商品ページに追加するつもりですが、形はいたって定番のものです。
財布は完全に好みがバラバラで、それに合わせてたくさんバリエーションを作るのも大変で。
色々とやりすぎてまとまりがなくなってしまうのも、何か違う気がするし。
ヌイトメルらしい小物、どうにか作れないかと、小銭入れ、キーケース、
パスケース、ポーチ・・・色々試したりしていますが、
小物って、実はそんなに必要なかったりするから、お客様の反応もあまり良くなくて。
だから、二の足踏んで、気合い入れてはなかなか作れなかったんです。
ひらめいたらでいいか、なんて。
でも、いい革を見つけたんです。
フルタンニンなめしのカーフ(仔牛)革です。
カーフは、生後6カ月以内の仔牛の皮をなめしたのもので、牛革の中で最も上質とされています。
革質がしなやかで、表面のキメが細かく柔らかく軽いのが特徴です。
このカーフ革は、さらにオイルでしっとりさせていて、マットな表面感と「トラ」とよばれる“しわ”がいい味を出しています。
「トラ」というのは首筋や足部分にみられる動物本来の自然なしわ跡のことで、虎の柄のように見えることからそう呼ぶらしいです。
革の専門用語なので一般にはあまり使いませんが。
お店で使ってみたら、プロかマニアと思われるでしょう。
色は少し赤みを帯びたブラウンで、好きな色です。
他に素上げの白ヌメ、ダークブラウン、キャメルがあります。
まえに赤みブラウンのラム(羊革)でポシェットを作っていたのですが、完売していました。
似た色が欲しかったので、見つけた時は嬉しかった!
旦那さん曰く、好みの革の色と質感のもの、見つけるのが難しいらしいです。
オリジナルで作る場合も、好みの色に染めるのは、特にフルタンニンの場合は難しいとのこと。
黒でも濃淡、青みなどで微妙に色が変わるし、
ブラウン系は特に、赤み、黄色み、濃い、薄い、色に幅がありすぎて、同じ革で同じ色を出すことさえ難しいらしいです。
ふーん、革って深いなぁと。
難しいから、気に入った革のものを見つけるとその分嬉しいし、
使っていくうちに自分に馴染むんだろうなと思います。
仔牛なので、あまり大きな面積が取れないから、これで小物を作ろう!という計画は、去年の秋口には考えていました。
色々と忙しくなってしまって、のびのびになっていた小物企画を再開、してみたはいいけれど、これがなかなかうまくいかない。
何がこの革とぴったりくるのか考えに考えて、考えがやっとまとまったのは1月末頃です。
まずは、封筒型のポーチです。
いちばんのこだわりであるサイズ出しには試行錯誤しました。