決断の時
2011-10-3
今日は、みなさんにご報告がございます。
とても急ですが、来月11月末に、工房ごと滋賀県へ移転することになりました。
お客様、取引先様各位 (ご挨拶文)
・・・工房・お店へお越しいただいたお客様、応援をいただいている方々、
ホームページ・ブログをご覧頂いているみなさまへ・・・
以下補足で、その経緯を書きます。
自分たちのものづくりを初めて9ヶ月が経ちました。
子供がいながら、主婦をしながら、仕事をすること。
それは、子供ができる前から覚悟を決めていました。
育児も、仕事も、がんばりたい。
だから、毎日やるべきこと、できることからやっています。
都会で、核家族で、ものづくりで食べて行くこと。
瞬く間に時間が過ぎていきます。
少しずつ、自分のやりたいことと、今の生活、これからのビジョンに矛盾も生じてきていました。
そして、それはふたりともが感じ始めたことでした。
ある時、真剣に考えました。
これから、どうしていきたいのか。
そんなとき、舞い降りてきた話です。
滋賀県の実家の離れが今年の夏に空き家になったということ、
これまでは実家に住むという選択はいっさい考えていなかったのに。
大阪での暮らしは、とても便利で、楽しいものでした。
何より、九条という場所に愛着があります。
旦那さんは広島から大阪に出てきて12年。九条には10年住んでいます。
今の場所でふたりで住み始めて結婚し、ご近所さんとも顔なじみになり、子供が生まれ、お気に入りのスーパーや商店、定食屋さん、ママ友達、たくさんの知り合いや友人ができ、お世話にもなっています。
せっかくお店も始めたばかりで、たくさんのかたに応援をいただいていますし、できればこの地で続けていきたいと、ずいぶん悩みました。
けれど滋賀の実家はこれまでも敷地を持て余していて、
このまま空き家を放っておくのは正直勿体なく思ったし、仕事も生活も子育ても、一旦整理して再構築したい気持ちが強くなっていました。
しばらく葛藤したけれど、考えれば考えるほど、今は滋賀へ戻ることが自分の中で広がっていた矛盾解消の糸口になるような気がしてきました。
夫もこの考えに同調しましたし、ほぼ同時に移転を考え始めたようです。
ヌイトメルが構想していることも、もっとふくらみを持たせることができそうです。
そしてこの仕事を続けていくためには、今、決断をするべき時じゃないかと思い至りました。
祖父母と同居することは、長い人生、子供たちにとってもきっと豊かな経験になると思います。
幸福にも甘えられる環境があるのだから、今は甘えておこうと思います。
現在の工房は、同じく革製品の仕事をされている、「Seasoning Notes」さんに引き継いでいただくことになりました。
夫が仕事を通して知り合った、「Seasoning Notes」さんは、3人の女性作家さんグループです。
毎年秋に、オリジナルの鞄や小物の個展(下にスケジュール)をされています。
(今年の大阪“シャムア”での個展は終了しています。)
これからのスケジュール(2011)
10.8 Sat. ~ 16 Sun. カナカナ Café&Gallery (奈良市)
11.2 Wed. ~ 6 Sun. ツバクロ雑貨店 (神戸市)
細かい手仕事が施された鞄はとても素敵で、いつも刺激を受けます。
尊敬する作家・職人さんたちです。
この工房は大切に作ってきたので、この場所をとても気に入ってくださり、急な日程にも関わらず引き継ぎのご了承をいただけたことが、わたしたちとしてもとても嬉しく思っています。
この工房は、新たな持ち主のもとでこれからも素敵に育てていただけることでしょう。
わたしたちがまた新しく作る工房のことは、このブログで紹介していきたいと思います。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
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