ミドルボストンバッグのこと

2011-7-29

旦那さんがいつも通っている革屋さんで見つけたという、珍しい革。
彼はいくつかの革屋さんと親しくしていて、好みのタイプのものが見つかると革屋さんから声をかけていただいています。
  
フルタンニンなめし(参照用語:なめし)、シュリンク加工(また後日説明を足します)で表面感を出した馬革です。
馬革は、牛革よりも軽く、しなやかな素材です。
絶妙な色合い、味のある風合いと表面の感じ。そして“軽い”という言葉に反応しました。
この革を見たとき、思いついたのが、定番的なミドルサイズのボストンバッグでした。


  
会社勤めをしていた時、出張などで持てる鞄がなく不便をした経験があります。
革鞄、重いので苦手だったし、高いので諦めていました。
エルメスやコーチ(当時は地味でシンプルな革の鞄が多かったような気がします)やイルビゾンテ、素敵なんだけど手が出ない。
若い時に革鞄は身の丈に合っていないような気がして。
エルメスはいつまでも高根の花です。いいんです、それで。
その上、表革の“つやっ”としたバッグは上品すぎて、普段の服装に合わなかった。

でも、スカートでもスーツでも、ジーパンでもさらっと持てる革のミドルサイズのボストンバッグ、いいなぁと、30歳を過ぎてから思うようになりました。

mn_110729-2.jpg  
この馬革は表面の質感が個性的なので、シンプルな形がよく合います。
けれど、やっぱりフォルムと形・パターンにはこだわりました。

メインのファスナーにはスライダー(引き手)がどちら側にもスムーズに滑るというエレメント(歯)の形状のYKKファスナーを採用しました。このタイプは真鍮カラーが作られていないので、アンティークゴールドですが、逆に雰囲気が落ち着いたように思います。
ファスナーに表情があるのであえて見せて、さらに大きく口が開くように長くファスナーを使って、ポイントに。

ハンドルは、金具を使わないカタチにしました。
中に芯を入れてふっくらさせた女性らしいタイプ。

大きさはA4ファイルが入るサイズ。
中には、ファスナーポケット、パッチポケットが付きます。
この初期型を、もう少し手直ししてから商品にと思っています。

セットで持てる、同じ馬革の長財布も作りました。
こちらは7月プレオープンの際、受注を受け付けておりました。
準備が整い次第、ウェブでも受注を受け付ける予定です。
  
  
ビジネスでも使えるように、中で仕切って、ファスナー口を2本にしたタイプも作ろうかなと思案中です。
ノートパソコンを仕事で持ち歩くかたに、そういう要望をお聞きしました。
それではと、自分がもしキャリアウーマンだったとしたら、どう使うかを考えて、旦那さんに相談しながら形にしていこうと思います。
(製作には少し時間がかかるかもしれませんが・・・)
きっと、電車通勤で、中には水筒と折りたたみ傘、ハンカチやハンドタオルと化粧ポーチ、ipodかiphone、ノートパソコン、ビジネス手帳、打ち合わせの資料や仕事の書類、クリアファイル・・・そしてあわよくばお弁当もいれたいかな・・・。
  
  
カジュアルな鞄が多いヌイトメルで、一応オフィシャルでも使える鞄だと思います。
ラフな服装は上品に、かっちりなスタイルはほど良くカジュアルダウン。

あぁ、OL時代に出会いたかったなぁ・・・

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