牛革の紹介(2025年・ヌイトメルで使用している素材)
2025-5-30
※参考:「なめし」について
※参考:カーフ
人間と同様に仔牛の肌は生活による傷も少なくキメ細かで、部位(場所)による革質の変化があまりありません。
“トラ”と呼ばれる生体由来の首周辺部分のシワの跡が濃く見えますが、その“トラ”がカーフの象徴でもあります。
マットな表面感でしっとりとしていて、革のしまりも良くコシがあります。
しなやかで柔らかく軽い、とても上質な革です。
ブラック | グレージュ | オフホワイト |
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▶お手入れ方法
特に頻繁なお手入れは必要ありませんが、濃色は湿気や水濡れで色落ちをする場合があります。水に濡れても柔らかい質感は変化しませんが、濡れたままの放置は型崩れやカビの原因になりますので風通しの良い日陰でよく乾かしてください。淡色は汚れやすいためご注意ください。水ではシミになりませんが、油分で油ジミができます。白はご使用前に革用の防水スプレーをご使用いただくことで汚れを防止できますが、防水スプレーでシミができる場合がありますので、必ず目立たない部分で試してからスプレーしてください。(防水スプレーによるシミは時間が過ぎると目立たなくなる場合があるため、お試し後に2~3日待って確認してからご使用ください)
■極ソフト ステア 中厚ヌメ (タンニンなめし 染料 柔軟仕上げ・国産)
タンニン鞣しの極ソフト牛革は、ヌメ革と思えないほどの柔らかさと軽さの特別な革。エコレザーにも認定された上質な牛革です。
下地の選定にはじまりコラーゲン線維をほぐすための独自の工程やタンナー秘伝の薬品となめし剤、染色・加脂の工程においても革が軽く仕上がるような工夫が施されており、この革には素材、薬品、鞣す工程すべてで柔軟性が追求されています。また、タンニン鞣し革は日焼けや油分を吸収しやすいという特徴により使うほどに柔らかくテリとツヤがでて色が変化していくため、革本来の経年変化を愉しめるうえ、程よいシュリンク(シボ)加工で柔らかいうえにタンニン革独特の適度なコシもあり、素材の風合いを最大限にいかす染料のみの染色「素上げ」特有の手に吸い付くようなもっちりとした手触りに仕上げられています。
ブラック | ダークブラウン | チャコールグレー | |
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■ステア 中厚ヌメ (タンニンなめし 染料 揉み革 オイル仕上げ・国産)
タンニンでなめしたステア(成牛)ヌメ革を、揉んでシボ(しわ)をつけ、柔らかくしたもの。適度な肉厚もあり丈夫で、使うほどに色濃くなり、味わいが増します。
ヌメ革は、いわゆるスッピンの素肌のようなもので紫外線が当たれば日焼けをします。また水分・油分を吸いやすいため、薄色のものは雨や水濡れによって場合によってはシミの様にもなりますが、その自然なシミを繰り返し重ねていくことどんどん色が濃くなり、それが独特の“味”となります。
仕上げに油分を含ませることによって水濡れにも強いオイル仕上げです。また、使うことで手などの油分を含むため革の保護にもなりますし、ツヤも出てきます。
ポピュラーな革ではありますが、長く使えるうえ変化が楽しめ、育てていくのが楽しい素材です。
ブラック | キャメル | ||
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ビスケットショルダー コッペパンショルダー
■ステア・カウ 厚口ヌメ(タンニンなめし 素上げ/染料、オイル仕上げ ・国産/イタリア産)
線維が詰まっていて硬く、伸び縮みが少なく強いため、主に鞄のショルダー、紐を通すハトメ穴部分など、強度が必要とされる部分に使用しています。一般に「厚口(オイル)ヌメ」と呼ばれる革です。
ナチュラル色=素上げ(白ヌメ):なめし過程の途中段階で、あえて仕上げ(染色・オイル浸透など)をしていない革のことです。通常の仕上げ済ヌメ革よりも、日に焼けやすく、水・油も吸いやすく、キズがつきやすい素材です。白ヌメは比較的早く飴色(ベージュ~キャメル)へと変化していきます。ヌイトメルでは、白ヌメに植物性オイルをハケでごく薄く塗り込み、しみこませてから製品に使用する場合もあります。こうすることで、少し色が安定し、傷にも若干強くなります。
ナチュラル色以外の染料染めの牛革は、オイル仕上げ(加脂)がされています。
国産牛革では、染料を厚い革の中まで浸透させないのは、革の強度を保つ意味もあります。
ヌイトメルでは染料の入っていない断面部分はあえて染めず、コバ(断面)の仕上げは磨くのみに留め、色のコントラストをアクセントに使います。
一部、ブラック(※下画像:ブラック[2])はイタリア(トスカーナ地方)産のショルダー革(肉厚で丈夫という特性を持つ、牛の肩部分の革)を使用しています。伝統的なタンニンなめしで仕上げられたこのショルダー革には、革の中まで染料が入り断面まで黒いため、上品な仕上がりになります。
このように、「厚口牛革」といってもそれぞれ厚みや特徴が微妙に違いますので、作るものの雰囲気に合わせて数種類を使用しています。
ナチュラル(白ヌメ) | ダークブラウン | ブラック[1] | ブラック[2] |
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■ステア 中厚ヌメ (タンニンなめし 素上げ/染料 揉み革・国産)
タンニンでなめしたステア(成牛)ヌメ革を、ドラム等で揉み加工によるシボ(しわ)をつけ、柔らかくしたもの。
上記「ステア 中厚ヌメ」よりも薄手で、革に程良いしまり感があるうえ、柔らかくしなやかなため、編み紐に加工しています。
一枚革の裏面の毛羽を押さえるためのコーティングを施してから細いテープ状にカットし、一本ずつ丸編みにしています。
編んだ丸編み紐は巾着トート、パッチワーク巾着等、紐のショルダーバッグ用に使用しています。
白ヌメは脂や水、日焼けなどによって次第に色濃くなり、全色使うほどに柔らかくなじみツヤが出てきます。
ナチュラル(白ヌメ) | ダークブラウン | ブラック |
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