2022年前半のふりかえり

2022-7-10

4月から我が家は大きく環境がかわり
長男は高専生に、次男は長崎の離島留学にそれぞれ旅立ち
夫婦ふたりの生活がはじまりましたが
あっという間にもうすぐ夏休み、やつらが帰ってきます。

 

それにしても忙しかった昨秋から年度末・・・
受験がこれほど大変だとは思っていませんでした。
長男の中学校入学式に高校受験の話をされて、中学というのは受験のための学校だとその瞬間に悟り
同じことを繰り返すことになる高校からの大学受験が嫌すぎて、高専を勧めたのは中一の春
とはいえ、国立高専を調べるほど簡単には行けそうになく
おまけに通学圏内にはないため、必然的に親元を離れなければならない
そんなプレッシャーを息子に与え続けることや
知らず知らずのうちにレールをひき干渉している親が
心理的負担になっていたらと心配になることもあり
2020年からは見学もオープンキャンパスも行けず、学校生活も不完全燃焼な日々
そもそも本人が主体的に、行きたい、学びたいと思わなければ意味がないし
その本人の気持ちを待つ時間が過ぎていくのはとても早くて
やっとエンジンがかかったのが中3の秋(遅い!)もはや残り4ヶ月で間に合うのか?
でもせっかくやる気になったのだから後悔ないようにと
昨年の秋から(親子で)精一杯がんばりました。

 

自分のことは自分でなんとかかんとか考えて行動できるのに
人のことは当然その本人がやらないと始まらないし乗り越えられない。
歯がゆさと、見守り応援することの難しさ
浮き沈みのメンタルと向き合いながら悪戦苦闘する姿に
この不毛な“受験”勉強を早く終えたい、終えてほしい!
大学全入時代なのにその手前の高校進学でもこんなにお金がかかるのかと
社会の矛盾を噛みしめながら
そんな毎日の数ヶ月を乗り越えての3月、ついに合格が決まったときは
私もこれまで感じたことのない達成感と安堵。
その喜びに浸る時間は束の間で、入学までの1ヶ月で息子ふたりが旅立つ準備と
同時に一年で仕事が一番忙しい繁忙期と重なっての怒涛の日々から
やっと一息つけたのが4月の終わり。

引越してすぐは何がどこにあるのかと何度も電話がかかってきたけど
今は困ったときにしか連絡が来ない。画面で単語かスタンプ。
ちょっと寂しいけど、便りがないのは良い便り、というから
まぁ問題なく過ごせている様子なのでとりあえず良しとする。

 

次男は小6の夏に離島留学を決意して
夏休みのリモート面接を経て、4月はじめに里親さんのもとへ無事送り届けてきました。
ネット環境の持ち込みは禁止なので、今は週に一回の電話で島での様子を報告してくれています。
そういえば、プレッシャーに弱かった次男は
よく最後の最後で熱を出したりおじけづいたりしていたのに
いつの間にかそれを克服しているのだということに気付き
意気揚々と島に旅立った日から数日後のZoomで参加した入学式に映る姿は頼もしく
これからどんなふうに一年を過ごすのか、とても楽しみで待ちきれず
とんぼ返りだった4月(コロナ対策で宿泊禁止)からのリベンジだと
5月末に思い立って行ってきました。

その小さく不便な島は、天国みたいな場所。
少し大きくなった息子と、これまでと何も変わらない会話をするひととき
釣りたての魚と採れたての野菜、飛び交う蛍、遮るもののない満点の星空
お土産にいただいた島でとれた椿油、箱いっぱいの玉ねぎと大豆と梅の実
黄梅でつけたシロップの甘い香りに癒されつつ、自給自足の島へ思いを馳せる。
若い多感な時期は、ひとりに一回だけの、今しかない貴重な時間。
身体と心の成長を間近で見ることができないことは残念だけど
寂しさ辛さもきっと乗り越えて、大きくなって帰ってくるのが待ち遠しい。

こうして私生活で嬉しいことがあっても
世界では不穏な動きが絶えず、世の中では悲しいこともたくさん起こり
喜ぶことを不謹慎に思えてしまういま。

 

気づかないうちに巣くう過激で排他的な思想
平和を希求するために考え続けることを放棄した
固い頭は「力」という幻想にとらわれ
恐怖と威圧と暴力はいとも簡単に信頼を壊してしまう
権力にしがみついた
権力者が弱肉強食を平然と口にする恐ろしい現実
やっぱり力の理屈に飲み込まれてしまうのかと無力感に苛まれ
ただ平和に暮らしたいだけなのに、そう望むのは愚かなことなのかと
建設的に生きることを人為的に阻害されることが、こんなにも多く起こることへの憤り
声をあげても無視され、お金は武器にかわり、善意は消費されていく
世界中でお金が軍事へ流れる構造はいったいだれのトクになるのかを
それは何を守るためなのか
満たしたいのは他者への愛なのか己の欲求なのかを
冷静に見極めなければならない
力による威圧はエスカレートして解決から遠ざかっていくばかりで
抑圧の不満はくすぶり続けると、戦争の歴史が証明していると思うのだけれど

 

とにかく暴力が嫌いなのです。
自分たちは未来に向けて毎日を生きているのです。
未来の話をしていても、平穏な未来が来るのかさえ
ふと不安に思ってしまう今をどうやって生きればいいのか
天災の不安に加わった人災による不安
子どもに今の大人の行動をどう説明すれば良いのか
大人たちの右往左往する姿を子どもは覚えているから
大人が聞きたいことしか聞いていないから
同じように本質を見ないふりをしてこの危うい現状維持を望み
本題をそらし煙にまいて無難にやり過ごす癖と
矛盾を抱えたダブルスタンダードを自然と身に着けていくのだろう

 

今はただ目の前のやるべきことを日々こなすことで時間が過ぎていきますが
淡々とできることから、そして諦めず。
その想いを実践している人は、少なからずいるのだから
わたしもできることからやっていこうと思います。
感謝する、想いをことばにする、愉しいことを共有する
心地よい時間を過ごすこと、人と関わること、心を通わせること
たまには無心になること
手を動かす時間は無心になれる大切なひととき。
土のチカラと自然のめぐみをいただく豊かな時間を噛みしめる。

我が家のテーマ「人生は思い出」
面倒くさいことも失敗も頑張ったことも怠けたことも諦めたことも
ひとつひとつのできごとが、自分の記録として積み重なっていく
その時々を自覚的に選択し、今を精一杯やったと思えるように生きること
そんな前を向いた人生を子どもたちに歩んでほしいと思います。

(アツコ)

 

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