パッチワークの巾着
2021-10-23
2021年秋の新作、9ピースからなる丸いパッチワークの巾着。
パッチワークの革、ディティールのストックから組み合わせて閃いたかたちです。
この巾着は、紐の通し方がポイントになっています。
バッグ正面がないので、紐のどの部分を引っ張ってもアレンジができます。
巾着状にするときは、穴と穴の間“ひだ”になる部分を奥に手で押し込んで形状を整えます。
そうすると、このような形状になります。
ひだ部分が外にでている状態がこちら ↓ 形状は使うかたの好みによりますが、内側にしまってあげるほうが丸い形になります。
紐が中央で交差しているので、その交差している紐中央部分を持ちあげるとトートバッグ状になります。(ハンドル長さ50cmくらいのトート)
そのままバッグのサイド部分に通っている部分の紐も一緒に持ち上げるとハンドルは短くなり手持ちのトートバッグになります。(口部分の両サイドのひだを内側にたたむと ↓ この形状です)
そして紐を片方に絞ると、斜め掛けにもできる1本ショルダーの巾着バッグとしても使えます。
(ひだ部分が外に出ているとこの形状です ↓ )
はじめは形を整える作業が必要ですが、次第に革がその形に癖づいてきます。
4通りのアレンジができるので、色々と使いまわせそうです。
サイズはS・M・Lの3サイズ。
定番巾着のサイズ感で比べると、
Sサイズ=定番巾着バッグS~MSのあいだ
Mサイズ=定番巾着バッグMよりちょっと大きい
Lサイズ=定番巾着バッグLSよりちょっと大きい
という表現でイメージできるでしょうか・・・
Mサイズに荷物を入れたら ↓
19cm幅長財布、A5手帳、小さいポーチ、スマートフォン、眼鏡
これだけ入れて、絞ってもまだ少し余裕がある感じです ↓
定番巾着バッグMサイズよりも高さがないので、手帳は縦に入りません。
底マチが広いため大きいものは底に横たわるように入れるほうが、外側の丸い形状が安定します。
裏地の底に縫い留めているリネンの巾着袋の大きさは、
S・Mサイズは同じで、口を絞らずでハガキがすっぽり入るくらい。
中にスマホを入れて比較 ↓ Sサイズ
Lサイズ ↓ の内側巾着袋はS・Mより上下各3cmずつ大きくなります。
黒のバッグもロープでバリエーションをつくったら
新鮮な雰囲気になりました。
黒とナチュラル2色使いでアフリカン調にも見える柄のパターン2種を加えて、
ロープカラーは ↓ 4パターンからお選びください。
【BK】(本体:黒/ロープ:黒単色/ハトメ穴:黒)
【BK(NA)】(本体:黒/ロープ:ナチュラル単色/ハトメ穴:ナチュラル色)
【BK(NA-T)】(本体:黒/ロープ:黒×ナチュラル ツイスト柄/ハトメ穴:ナチュラル色)
(↓ひねったような、らせん状の柄=ツイスト柄)
【BK(NA-S)】(本体:黒/ロープ:黒×ナチュラル ストレート柄※/ハトメ穴:ナチュラル色)
(↓まっすぐの柄=ストレート柄)※柄名変更しました(2022年1月)
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↓ ↓
販売期間外はメールオーダーも可能です。
↓ (こちらから「パッチワーク巾着」「サイズ」「カラー」をご明記ください)
ここでバッグ製作の裏側をすこし。
実は、初期に作った定番の巾着トートバッグが使い勝手が良いので、それ以外の巾着なんてもう作れないだろうとあきらめていました。今は巷に巾着型のバッグが溢れているし、わざわざ新しく作りなおさなくても良いよなぁと考えること数年。
あるとき息子のバスケットボールのボールケースを眺めていて、こういう雰囲気のまるこいバッグもいいかなぁとぼんやり考えてはいたものの、そういう雰囲気のバッグへと作りこむときには使い勝手、ハンドルの付け方、附属のパーツ、仕様をいい具合に組み合わせないと製品にはなりません。手を加えすぎると値段は高くなってしまうし、デザインと機能性とコストをちょうど良い塩梅に落とし込むのは毎回難しいのです。
もうちょっと、もうひとひねりと言いながら、いいところまできていて保留やボツになることも多々ある新作づくり。(途中でどちらかがイマイチと言うと製品にしない)
パッチワークのディティールもずいぶん前に試作していたものの、保留にしていたものを、立体にアレンジしてみたパーツを大きくして、一度バッグにしてみようということになって形だけ試作してみたらなかなか良くできました。
じゃあハンドルはどうするか、バッグ口の開閉はどうするのか、ファスナーや金具や何かパーツを使うのか、かたちや大きさのバランスはどうなのか、話し合いながら試行錯誤の時間を経て、結局は巾着型が最適なんだろうとの結論に至りました。
交差する紐は最後にひらめいたアレンジで、今回は完成までもっていけたので満足しています。