祝10周年!コトづくり始めます

2021-5-16

2021年3月でヌイトメルは10周年になりました。

あっという間の10年間でしたが、思い返すと色々がんばったなぁと思います。

さて、これからヌイトメルで新しいことをはじめます。

いつかやろうとぼんやり思い描いていた妄想から

コロナウイルスとの戦いが始まった2020年に無理やりはじめた挑戦。

それと関連して、昨年から色々と準備を進めてきました。

いったい何をする準備なのかはインスタでも綴っていますが、

少しずつ取り掛かっていた改装がようやくひと段落つきましたので、

このブログでも書きたいと思います。

 

まずは、ちいさいお店をつくりました。

オープン日を設けて、お店でも販売していきます。

これまでいろんな地域で個展を中心に販売してきましたが、アイテムや色数が増えボリュームがでてきたので、

臨機応変に、もう少しこじんまりとした感じでポップアップストアのような展示もしていこうと考えています。

ここでその感じのサンプルができれば良いなと思っています。

定番品を中心に、まずはインスタで商品の紹介をしていこうと考えています。

自分たちで販売会をするときは、廃番になったバッグ、一点モノやアウトレットも買えるかも?というような

自店舗ならではのこともできればと思います。

 

これまで、訪問希望のかたには工房で商品をご覧いただいてきました。

ただ、お客様にとっては事前にメールで問い合わせ、訪問日時を指定してから工房へ訪ねて行って玄関を上がって商品を見せてもらう、それってすごく敷居が高いことだろうなぁと、なんだか申し訳なく感じていました。

自分的にはもう少し気軽に商品を見たい。

はじめは2階にショールームを予定していたけど、それよりも立ち寄りやすいところはないかと・・・

考え続けると良い案が浮かぶものです。

玄関以外で外から入るドアのある、1階端の資材倉庫にお店をつくることにしました。

ぎゅうぎゅうだった資材庫を移すのは数日がかり。物置の棚を移設して、仕事の合間を縫いつつ資材の整理と荷物の移動。空になった部屋の床を抜いて、壁を塗り、ドアを取り換え、照明を付け替え、コンクリートを床にひく。

外壁はモルタル左官、ガラスが印象的なイギリスのアンティークドアはアッシュホワイトに塗り替えて。

仕上げに、入口の壁ぎわに鉢を並べようと思います。

この土日は、#まぼろしのフィールドオブクラフト倉敷 の企画に参加するため、商品をレイアウトしました。

お店らしくなって、達成感!

そして2階は「ヌイトメル スペース」(インスタはじめました @nuitomeru_space)

1階の工房と雰囲気はおなじだけど「モノづくり」でなく「コトづくり」のための多目的なスペースです。

販売日には、たとえば遠方からのお客様にもお越しいただくのですから

ひと息いれていただくための、くつろぎスペースとして使います。

カフェもできるし、イベント、ワークショップ、色々計画するつもりです。

ヌイトメルスペースでは

料理ができます。(厨房で)

パンが焼けます。(ベーカリーオーブンで)

ヨガやフィットネスができます。(広いスペースで)

会議ができます。(プロジェクターあり)

映画鑑賞ができます。(ネット配信の動画も)

本やマンガが並んだ屋根裏があります。(秘密基地で昼寝も)

学習スペースにもなります。(学生が多いので)

近くには保育園、大学、高校、中学校、小学校、病院、駅、そして住宅地という

様々な世代が行き交う場所、

ここで、いろんな楽しみをつくっていければいいなと思っています。

 

ヌイトメルの改装では、いつもいつもお世話になっているアーティストのオカヒロフミさん。

そう、ヌイトメルのふたりは、公私ともに「いつもココロにオカヒロフミ」を感じる空間で過ごしています。

(インスタ→ @itumokokoroniokahirofumi )

私の記憶で、岡さんが携わる作品の原体験は19歳のころ。大阪大正にあった蕎麦屋さんです。

岡さんのつくる作品をこれまでずっとことばで表現できずにいたのですが、

最近じぶんのなかで腑に落ちることばが浮かびました。(あくまで自分の勝手な解釈です)

「ポップでレトロでアバンギャルド」

ヌイトメルで作っていただいている作品には、東欧やロシアの古い絵本に近い世界観を感じます。

ものがたりを感じる造形、光、木やタイル、色の使い方が印象的です。

ステンドグラスのような、ガラスがパッチワークされた窓や扉がちりばめられ、

窓の柄板ガラスから光が入る明るい部屋、上半分の内窓を開けると空と山の稜線と竹藪が見えます。

漆喰や表情のあるモルタル左官の上にライトカーキのペンキを塗った壁、

ごく薄く緑を含んだ白い左官の天井、木っ端を積木のように寄せ集めたふぞろいの寄木天井に階段と窓枠、

ヘリンボーン柄に並べられた木の床、

色とりどりの葉っぱがツタのように絡まる壁の小さいアーチ状出入口に飾り棚・・・

くつろぐ、楽しむのにちょうどいい、心が躍る空間になったなぁと思います。

 

この建物はちょっと変わった構造で、鉄骨造りの高い天井と屋根裏、床のすごく太い基礎木材、

急傾斜赤い瓦屋根に白い外壁、赤レンガの柱やアイアンの窓柵がほのかにヨーロピアンだけど、

どこかしら高度成長期からバブル期の昭和のイケイケな装飾ディティールに加えて中途半端な和洋折衷感もあって、中も外もどっちつかずのビミョーな雰囲気をまとっていました。

カッコいい建築物やレトロビルとは程遠いベースありきで改装スタート。

こちらの望む妄想とともに、はたしてどういうのが正解なのかわからないままに改装を続けてきましたが、

最終的には、ごちゃっとした感じながらうまいことまとまったような気がします。

ごった煮的な、どことなく懐かしい感じ。この収まり感が岡さんの作品の持ち味とパワーだと感じます。

 

ヌイトメルでモノづくりをはじめて、今も続いているホームページをつくったのは2011年。

実は、このときに「コトづくり」という項目をつくったまま放置していたのです。

ヌイトメルで、やりたいコトの妄想はたくさんありましたが、

いつかやりたいねっていうだけで何から手をつけていいのかもわからず

そのうえ時間がなさすぎて現実には進められなかったこと。

だからといって今ならできるのかと言われるとそれもわからないのですが、

ひるまず、一歩一歩やっていきたいです。

 

10周年を機に、まずはこの1年間でゆるゆると試運転をはじめたいと思っています。

各地の緊急事態宣言や感染状況を見つつ、今のところは6月にプレオープンを計画中です。

詳細が決まり次第、こちらでもお知らせします!

(コロナ禍のためプレオープンは飲食なしの販売のみ、状況に応じて少人数のアポイント制にするかもしれません)

 

(2021.5.30 追記)

販売会についてアップしました。予約優先になりますので、可能なかたはご予約をお願いします。

ヌイトメル販売会 & ヌイトメルスペース・プレオープン vol.1

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