販売すること – 1
2011-7-6
(2014.5.10 追記)
この記事は2011年、ヌイトメルをはじめたころに考えていたことを書いた記事です。
自分たちの考えの移り変わりを理解していただけるので、そのまま残しています。
現在の考えはここから少しだけ進展していますので、よろしければこちらもご参考ください。
→ 販売すること
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先日、お店とオフィシャルサイトをなぜ作るのかということを書きましたが、わたしたちはその前に、どうやって商品を売っていくかということを、とても長い間悩みました。
革に刻印を焼き入れるための機械「ホットプレス」 ↓
結局どんな商売をする場合も、どういうスタイルで、どういう販売手法を取るか、はとても重要な要素です。
どんな商品を、どんなお客様に、どんな販売ルートで売りたいのか。
ヌイトメルを始める前も、また始めてからも、長い時間をかけて色々と話し合い、考えました。
わたしたちが作りたいもの、売りたいもの、買っていただきたいかた、売っていきたい場所・・・。
考えに考えて、まず「直売」という方法で始めようと決めました。
ヌイトメルは、“製造発信”というキーワードのもと始めました。
なぜ、製造発信なのか。
これは話せば長くなるので、ひとまずかいつまんで言いますと、単純な話、わたしたちのやりたいことと、お客様の利益が直結するからです。
(かいつまんで、といってもかなり長くなります。読むのに疲れると思うので、数回に区切ります。)
わたしたちは、“ここで作る意味のあるモノ”を作りたいと、ものづくりを始めましたが、何でも製品レベルまで作るとなると、それなりに手間もお金もかかるものです。
ご存じの通り、商品がお客様の手元に届くまでにかかる費用は、その材料代とその商品を手元に届けるまでの手間(人件費)に支払われています。
【商品代金 = 材料代 + 手間賃(人件費等) + その他(光熱費等)】
そのうち、製造コスト(原価)と言われる部分は、ほぼ【材料代+製造に関わる人件費(人に支払われる給料)】です。
(その他:光熱費等 が占める割合はわずかですので、ここでは省略します)
製造コストを下げる=価格を下げることができるので、会社側の利益を確保しながら価格を下げるためには、短時間に効率よく製造(製造に関わる人の手間を少なく)し、さらには賃金を低くする必要があります。
そのために計画的に流れ作業で製造できる大量生産、さらに賃金(人件費)が安い地域の海外での生産、となるのが通例で、その結果、大量生産をしたもの=安価、逆に個人単位で時間をかけて作るもの=高価、となるのです。
さらに、お店で売るためには、その販売のための費用もかかります。
宣伝する費用、お店を維持するため、お客様に気持ちよく買い物をしていただくためのサービスなどの費用、等々・・・それらは、全て商品の価格へと反映されます。
大量生産は、品質管理、コスト削減努力が計画的に行われますので、理にかなった製造方法だと言えます。
専門用語ですが、SPA(製造直販業)がその最たるもの。
製造が小売(小売が製造)までを一貫して行うのが一番効率的なのです。
ユニクロに代表されるように、製品のトータル品質、価格、サービス、さらには従業員の労働環境、社会貢献度などにおいても非常に優れた会社も存在しますし、素晴らしいと思います。
今更、「ユニクロ、安ものだから着たくない」なんて言う人、いませんよね。
ほんと、すごいと思います。
でも、わたしたちがそんな大企業に同じ方法で対抗しても、足元にも及びません。
じゃあ、自分たちにはどんなことができるのか。
・・・今回はここまでです。
・・・販売すること-2へ つづく・・・