「kiryu-fu」(杞柳布:きりゅうふ)
2011-8-28
【品質】
絹(ロウシルク※)60% × 綿 40% 平織り(キャンバス・厚地)
※ ロウ(=生)シルク:未精製の絹
糸が太く、織るとざっくりした厚みのある生地になる
【カラー(草木染め)】
●ライトオリーブグリーン(カーキ~ワサビ色): コリヤナギの皮(鉄媒染)
ローズマリー(鉄媒染)
●ライトブラウン(黄~茶系):コリヤナギの皮(アルミ・ミョウバン媒染)
●ブラウン:そばがら(アルミ・ミョウバン媒染)、柿渋
●その他季節の草木:ヨモギ、彼岸花、栗など(ミョウバン媒染)
今から約200年前に京から伝えられ高められてきた“但馬ちりめん”織りの精緻な技術を活用し、原料に「杞柳(コリヤナギの皮)」を加えて新しく開発された糸を、綿・絹と共に織り上げた布が「杞柳布」です。
これを豊岡で取れる天然原料:杞柳の皮・そばがら等(特産品の副産物再利用)、ソヨゴ・柿渋などの草木:で染め上げた、たいへん贅沢でありながら素朴で優しい素材です。
布の中に見える黒い繊維が「杞柳」です。その効能は、吸湿・調湿製、防虫効果が高いとされています。
経糸(綿)と緯糸(絹)で原料を変えて織られており、原料毎に色の入りかたが異なることで格子状に染まる表面効果とロウシルク独特のカス(繭などの破片)、所々にあるネップ(繊維がもつれた固まり・節)がラフな印象を与えますが、シルクの上品な光沢と滑らかな手触り・質感により、そのカジュアル感を程良く抑えています。
ヌイトメルは、2008年但馬ちりめんの産地、兵庫県豊岡市但東町の「たんとうライフ」が手掛ける新素材「杞柳布」と出会い、その開発コンセプトと素材の良さに惹かれたため、2011年よりコラボレーションで商品化に至りました。
染色は同じく「たんとうライフ」染色担当 宮垣千恵子さんに依頼し、生地を1枚ずつ丁寧に染めていただいた“後染め”の杞柳布を使用しています。
2012年春より、京都府木津市の「いづみ福祉会」さんにも依頼し始め、染色の幅を広げました。
“後染め”を採用することにより水通し効果を伴い、素材の組織が安定し、綿×絹でありながら洗濯や水濡れで縮んで型崩れする心配もありません。
現在、ヌイトメルの他では取り扱いされていない素材です。
→ 「kiryu-fu」を使用している商品
● キリューフ 結ぶトートバッグ L
→ お手入れ方法はこちら