鹿革(ディア)

2011-3-16


カバンをつくるのに、「素材」はその雰囲気を決める最大の要素のひとつだと思っています。
前回は布の紹介をしましたが、今回は、革について少し触れようと思います。

天然皮革の素材(原料の動物の種類)は、色々ありますが、(・・・動物、というと生々しく感じますが、「革」はもともと、肉(食糧)の副産物ですものね。)
革屋さんで、定番で扱われている革は圧倒的に牛革が多く、鹿革は極端に少ないうえ、なめしも色も気に入らないものが多いのです。

・・・革のなめし(「皮(原皮)」は「なめす(腐敗を防止するなどの加工)」ことによって「革」となります)、染色などについては奥が深く、長くなってしまうので、ここでは省きます。・・・

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去年の暮れに仕上がった鹿革、ダークブラウン・ライトブラウンの2色展開です。

これで、小さめのショルダーバッグや、ポーチ、トートバッグなどを作っています。
21日の道明寺天満宮てづくりの市でも、お店に並ぶ予定です。

nuitomeruでは、今は牛革、鹿革、馬革を使っています。
なぜかというと、その革の雰囲気が「好き」だからです。

使い込んでなじんだ牛革、飴色になったヌメ革、とても好きです。
馬革はあまり一般的ではないですが、牛革よりも軽く、しなやかな素材です。
そして、柔らかさで「鹿革」に勝る革はないです。メガネのレンズ拭きに使われているほどですから。

革は原皮によって特性もまちまちで、素材ごとでその利点・難点が違います。

たとえば牛革。
これはよく普及している素材ですが、皮膚組織が詰まっているために、強度・耐久性が高く、使い込むことでその良さを発揮する素材です。
なので、ランドセルやビジネスバッグなどによく使われています。
流通量も圧倒的に多く(なぜかというと、牛肉を食べる国が多いからです)、手に入りやすい素材です。
ただ、目が詰まっている=重いという難点があります。
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鹿革(ディア)は革のなかでも最上級に柔らかく、軽い素材です。
そして、原皮(革加工にする前の原料)の流通が少ないので、あまり市場に出回っていないのです。
でも、どうしても使いたい!と思っていて、どう探すか、頭をかかえていました。

 

ところが、知り合いからの紹介で、革のタンナー(革をつくっているところです)さんで、直接オリジナルを作っていただけることになりました。
タンナー直でオリジナルの革を個人相手につくってもらえることは、とても珍しいことなのです。そこの社長さんが、応援してくださる気持ちでお取り引きいただいたそうです。
本当にありがたいです。

人とのつながりや「人」のちから、とても大切だな~といつも感じます。
・・・恥ずかしながら、あくまで、わたしは革に関しては素人です。
旦那さんが、その線では詳しいので、後日またこのブログかサイトでレクチャーしてもらおうと思います。

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